暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス Link to heading

別のウェブセキュリティ関連の本を読んでいる最中にそこんとこもうちょい詳しくと思って手を出した。

Twitterの発言から想像していた通り、結城さんは読者に快適に理解してもらうように書くことに本気のようだ。とてもわかりやすく書いてあり、知りたい気持ちにまっすぐ応えてくれる。楽しい本だった。

一方のセキュリティ本は進捗がどうも遅い…。言語のせいではないと信じたい。

Louder Than Words: Take Your Career from Average to Exceptional with the Hidden Power of Nonverbal Intelligence Link to heading

チームで「本を買うかもしれないのでなんかお勧めがあれば言ってくれ」という話があり、開発者がEffective Javaなど各々得意の言語でのバイブルを言う中で、ある非開発者が一番にあげていたのがこれで、読んでみようと思っていた。

実は読んではいない。audibleに初挑戦。通勤時間にひたすら聞いていた。

タイトル通りの内容。人間も動物。感情に基づいて体が動いてしまっているものだから、普段人とコミュニケーションを取る上でそれが妨げにならないように注意しようという具体的アドバイス集。細かいtipsなど具体的なところはたくさんあって覚えてられん。

しかしこれを勧めた、チーム内で年齢的にも経験的にも二位に頭二つ三つ位差をつけてトップな彼は、最近の社内カジュアルプレゼンでど緊張のガクブルな感じ丸出しだったわけだが…。コミュニケーション大成の道険しすぎる。

本を"聞く"ことに関しては、さらりと読み流す感じで付き合うならオーディオブックがちょうどいいのかなという感想。総じて技術書よりはビジネス書の方がオーディオブック向きだろうとは思うんだが、この本に関しては結構図を用いていてなんとも言えない感じだった。“See the figure XX of the enhanced version of this audiobook"という頻出英語表現を覚えた。

The Lean Startup Link to heading

Audible二つ目。

お噂はかねがね。概ね、こういうの好きな友人と話すなどしてなんとなく見聞きしたことのある内容。entrepreneurやなんかのチームのリーダーに限らず、個人の生き方という文脈でもとてもためになるなあと思う。私にとっては、進む道を見つけるためには実験が必要で、それに伴う「失敗」やピボットには大いに意味があるのだというのが最も印象深い。

オーディオブック、私はふと気づくと他のことを考えていて聞いてないなんてことがしょっちゅうなので、ちゃんと読みたい本には向かない。読んでてもspace outすることはあるけど、戻って読み直すのがずっと容易。あと同じ感じで、読み終わった後にああこんなこと言ってたなあっつってパラパラ振り返れないのもちょっとストレス。

Teaming Link to heading

仕事がとても暇な時、このようなtweetを見て職場で即買って読み始めた。ビバEC。

HBSの研究者のAmyさんによる、パフォーマンスを高め続けていくための、学んで成長していくチーム作りのお話。自身の研究に基づいた具体例が豊富に出てきて、ちゃんとしたもの読んでる感ある。論文を一般人に向けて書き下してくれたような。

psychological safetyは著者の研究分野であるらしく、確かにたくさん出てくる。その辺りと並んで、チームメンバーを”乗せる”ためのreframingの力あたりが私にとっては大きなtakeaway。The Lean Startup同様、これも個人レベルでの考え方にいかせるヒントが詰まっていると感じる。

リーダーに向けたアドバイスがたくさん書いてあるが、上手に実践するのはまた難しそうだなあ。

How Google Works Link to heading

多分Audible最後。通勤で英語リスニングの習慣をつけてくれたけど、だったらPodcastの方がいい。やはりどうしても文書の方が操作性高い。

Team Geekと同時に知っていた。無職だった当時、近くのいくつかの図書館で探したけどなかったので読んでいなかった。

一般的な表現なのかどうかよく知らんが、smart creativeという言葉をよく使っている。そんな人たちが好きなように問題解決してくれる環境つくりたいよね、という話。

多分平易で読みやすい。

Pomodoro Technique Illustrated Link to heading

知人のブログ伝いでたどり着いたブログで見つけて衝動的に買って読んでしまった。少し後悔している。

ちょっとしたお仕事管理術。スクラムみたいなプロセスの個人版。タスクを洗い出して優先度つけてサイズ測って…をretrospect付きでループさせる、みたいな。新卒二、三年目くらいに読んだら私にとっては少し開眼bookだったかもしれない。

そういえば、ScrumとかKanbanとか、最近会社でそれ系のトレーニングがあってチーム内で少しブームになっている。のだが実は私は少しもやもやしている。トレーニングからずっと、何を解決するためのものかがはっきり提示される機会がなかったから「まあそこは柔軟に」とプロセスを微調整しようとする時の正しそうな判断の仕方がよくわからないのと、関わってくるプロセスやらステップの定義が曖昧な気がしているのが大きい。

あんまり細部気にしないで実用にスッと持っていける人多い。羨ましい。

自由をつくる自在に生きる Link to heading

rebuild.fmで軽く紹介されていた。

自由とは「”自由に”刀を使える」と使うように「思い通りになること」だよね、と思っている著者が、それに関連して考えていることを書くエッセイ。

著者もはっきり書いている通り、具体的なアドバイスはない。読んで数日経った今振り返って私が得られたと思うのは以下の点。

  • 不幸せを感じた時に「Xに支配されていてYの自由が奪われている」と考えるフレームワーク。
  • 自由とは自ら動いて勝ち得るものなのだという理解。

今の私のお仕事環境は平たく言うと不幸せだ。支配の中で得られるものをできるだけ得ていくことばかり考えていたが、支配からの根本的な解放をちゃんと考えられていなかった。

「なんかできそう」な気にさせてくれる優しい本。

Introduction to Modern Cryptography Link to heading

CourseraのCryptographyの副読本にと思ってレンタルしその後購入した。完全に教科書スタイルの本。Courseraのレクチャーで物足りない箇所があればその補足として拾い読みしようかなというくらいで買ったけど、結局上から下まで読んでしまった。

上手に書かれた教科書だと思う。全体図の今どこだっけ?がついて行きやすいし、ちゃんと数学的に積み上げてくれるからモヤっとすることがない。まあつまり、ざっくりわかればいいところはさらっと読んでいいし、ちゃんと理解したければそれにも応えてくれるという、私のようなニーズにぴったり。

だいたい通勤電車で読んでいた。進捗を気にしてしまうなどあって、どうも難しめの本はうまく読めないなあ、やっぱり勉強苦手だなあと感じていたが、一年かかっていいからと腹くくって理解することを重視したらお勉強の喜びを味わえた。

とはいっても使わなければどうせ内容は忘れるわけで、きっとまた読みたくなる。取っておいても荷物が増えないKindle最高。

Effective Python Link to heading

信頼する先輩にPythonを勧められてから早二年半。おかげさまで自分のデフォルト言語になった。本当に少しずつだが、人のコードやドキュメントを読むのが苦でなくなってきた。二年半もかけてこの程度かよという感じもするが、まあ、ふとそんな頃に読みたくなるのがEffectiveシリーズなのである。

いつも通り。先輩にお作法を丸ごと教わっている感じなのがいい。We are all consenting adults hereという考えがPythonicのベースであるというのを今更知った。これが一番大きい。

半熟アナ Link to heading

何ヶ月か遅れでモヤさまの狩野さん最終回を見た流れでさっと買ってさっと読んだ。この人は本当に「いい人」なんだなあというのが伝わってくる。

まあよく知っているわけでもないが私は狩野さんがなかなか好きなので、こういう人なのかあというのが少しわかって楽しい本。興味がある人がどういうバックグラウンドで、何にどんな風に情熱を注いでいるのかを聞くのは楽しい。

WBSやモーサテを見ていると人の流れが早くて、自分もがんばんないとなあという気分になる。そして狩野さんも報道のメインキャスターか。ほんとみんな、がんばっているなあ。