二週間ほど一人になるタイミングを利用して車でカナダに行ってみた。よい旅だった。

カナダ大きい。この度は車で移動することを主目的にしたが、今度は訪れる先での目的をちゃんと絞って行きたい。そしていつかは家族で行きたい。子どもと一緒にこういうのが楽しめるのはいつぐらいからだろうか。

Day 01 - Redmond to Vancouver Link to heading

Chuckanut Driveは事前情報通り、確かに"scenic"であったが、道が狭く険しく、行程中一番怖かった。自分の進む方向には他の車がおらず、幸いプレッシャーなくゆっくり行けた。Larrabee State Parkというところにたどり着いた。何もしていない。肌寒い。秋だなあ。

Peace Arch Parkで国境を通過した。待ち時間40分ほど。入国審査官に札幌の高校で一緒だった友人に会ったりもするのだと伝えると、なんと彼は北海道に行ったことがあるのだという。これは珍しい。ウイスキーが好きで余市に行ったんだそうだ。復路で明らかになるが、車のキロ・マイルの表示は自動では切り替わらない。往路は待ち時間が長かったのでカナダ入国前に手動で変えた。

White Rock. 学生時代に一度だけ来たことがある。ときの彼女を含む友人グループで大学からバスではるばる。懐かしいな。海岸沿いの道路沿いに駐車場がたくさん用意してあって私のような観光客に大変やさしい。とても賑わっているお店の隣の店でPrawn & Chipsを食べた。

Tsawwassen Supercharger. モールに直結していて人気のよう。行程中一番混んでいた。幸い自分は最後の一台で、待つことはなかった。ここでfidoのプリペイドSIMをゲット。

宿泊はWest Vancouver. なるほど、ここが噂の高級住宅街か。確かに立派な家が多く、更に立派な車が複数台停めてあったり、おしゃれなパーティーの音楽が聞こえたりした。私が泊まったのはそんな中の古そうなお家。

チェックインを済ませた後、Zakkushiでおみくんと会食。会えてよかった。めっきり連絡が取りづらくなってしまったが、会うと相変わらずで嬉しい。West Vancouverは思ったよりVancouverへのアクセスがいいようだ。スタンレーパークを越えてしまえばすぐそこか。

Day 02 - Vancouver to Pemberton Link to heading

Park RoyalそばのWhole Foodsでゆっくり朝ごはん。Whole Foodsはほんと、ちょうどいい。

SquamishのRailway Heritage Park. よかった。午前中に到着した。コミュニティに関わりの深いどなたかが亡くなったようで、お別れ会の準備中だった。そのため外の展示だけゆっくりお散歩しながら見た。車両の中に入れるなどあって、子ども連れてったら楽しんでくれるだろうなー。

Squamishは学生時代に誰かにWhistlerに連れてってもらう時に立ち寄ったような、くらいの記憶がある。既に山景色で、観光地という感じだ。そしてバイク乗りが多い。Superchargerには往復両方でお世話になった。

Whistlerは数少ない学生時代に行ったことがある場所。Superchargerの評判もひどく悪いので、スルー。

Nairn Falls. 結構な観光スポットだと思っていたので駐車場が不安だったが大丈夫だった。オフシーズンだからかもしれない。ちょうどいいハイキングだった。滝はいい。長ーい時間の積み重ねで今の地球があるんだなあとか、感じる。

時間があまりそうだったので、すぐ先のOne Mile Lakeで湖を一周。ちょうどいいお散歩だった。

Pembertonからさらに20分ほど行ったあたりの小屋泊。緑と小川がきれいで素敵なところだった。静けさの中に聞こえてくる薪を割る音が心地よい。ホストも素敵な方だった。だけど夜中にネズミ出た。

Day 03 - Pemberton to Vancouver Link to heading

Joffre Lakes Provincial Park. お宿のご主人が電源を準備してくださっており、寝ている間に車を少し充電できたおかげで、勇気を持って更に足を伸ばすことができた。ただ、ネズミによる不眠でスタートが遅く、急ぎ目のハイキングとなった。片道二時間半とあった二つ目の湖へのルートを往復一時間半で行って帰ってきた。一番遠い三つ目の湖は、体力的には行けそうだったから残念。また次回だな。

Tantalus Lookout. 行程で一番のがっかりスポット。眺め…いいか?

North Vancouverのキャンピングカー泊。チェックイン後、Kingyoで和代さんと会食。よかった。これからは居酒屋はKingyoだ。

Day 04 - Vancouver to Hope Link to heading

Whole Foodsで朝食。Whole Foodsはほんと、ちょうどいい。

東へ向かう前に、Mountain Equipment Co-opでDiscovery Passを入手。どうせたくさんは行けないのだろうからもっと安い方法がきっとあったろうが、気にしない。むしろ私の小さな数十ドルがカナダの国立公園の役に立つのは嬉しい話だ。

TC-1ではなくBC-7でHopeへ向かう。Harrison Hot Springsはよく聞く名前なので行ってみようとしたのだが、どこで止まればよいのか分からずスルーしてしまった。おそらく行き過ぎて、Deer Lakeという湖にたどり着いた。オフロードで焦った。穏やかな湖に面したオフシーズンのキャンプサイト。ここでお湯を沸かしてカップラーメンを食べた。「身の丈にあったアウトドア」の第一歩として外でお湯を沸かすことを小さな目標としていた。達成できてよかった。

BC-7は概ね快適だった。普通のハイウェイよりはきれいな田舎風景だったんじゃないかな。

HopeにあるRolly’s Restaurantという名のメリケンなダイナーで夕食。白人ばっかだ。欧米の田舎町なんてこんなものなのだろうか。チップをサーバーに直接現金で渡す光景を人生で初めて見た。おお、田舎だ。なんだが、お会計時にカードでもできた。

Hopeの小屋泊。ご主人宅はジブリ映画に出てきそうな古くおしゃれなお家だった。よく喋るおばあさんは少し早口で、言っていることはあんまり分からなかった。70歳だと言うが、動きにお年寄り感がまったくない。

Day 05 - Hope to Kamloops Link to heading

Blue Moose Cafeというところで朝ごはん。ちょうどいいアメリカンなモーニング。お店の人も親切で居心地よい。

TC-1を北上。Hell’s Gateというところに寄るつもりであったが、止まる場所が分からず素通り。まあ、またの機会に。

Tuckkwiowhum Heritage Villageというところでお散歩。きれいによくメンテナンスされた公園だ。Visitor Centre的なところかなと思って入ったところはなんだか違う雰囲気だった。お医者さんみたいな匂いがしたからお医者さんかもしれない。辺りに人が住んでいるのかもしれない。

Cache Creek. おお、田舎だ。Junctions Coffee Houseというドンピシャな名前のカフェでランチ代わりの軽食。ここでもApple Payが使える。行程中現金を使ったのはKamloops(復路)の駐車場で払った一ドルだけだった。カフェのお姉さんに見どころ的なところはあるかと聞いたら「Cache Creekに?いやー、ないでしょ」という感じだった。「お散歩できる公園ならあるよ」と言って教えてくれた公園に行こうとしたら、そこにつながる唯一の道路が工事中でたどり着けなかった。

Kamloops SuperchargerはTourism Kamloops駐車場内という好ロケーション。買ってからこれまでで一番電池が減って、Superchargerに本気出してもらった。130kW出た。充電中にダウンタウンの感じといい感じのお散歩公園を教えてもらった。ダウンタウン、駐車とか大丈夫ですかねと聞いたら、「シアトルと比べるとずっと田舎だから普通に路駐できるよ!」と言われた。いや、縦はだめなんだよ、縦は。

Kenna Cartwright Park. とてもいい感じのお散歩公園。事前に調べて見つけててもスルーしてそうだな。地元の人に聞いてよかった。しっかり丘を登って、Kamloopsの町(たぶん)が見られてよい景色だった。

いい感じのパーキングがあると信じてご飯食べにダウンタウンへ。あった。そしておっちゃんが気さくでいい人で料金無料にしてくれた。ああ、旅行している感じがする。そのおっちゃんのおすすめに従ってMittz Kitchenというところでお夕飯。見た目が派手な女性が優しく接客してくれた。みんな私のあばばばな英語に対しても優しく接してくれるな…。

お宿は川&山に面した立派なお家。ゴージャス。

Day 06 - Kamloops to Penticton Link to heading

雨。ゴージャスなお家は近くにいい感じのカフェがなかったので仕方なくSubwayで朝食。パンなしのサラダにできるなんて知らなかった。

Salmon Armという小さな町で少しお散歩をしたが、Kojo遅れそうだったんであまり堪能できなかった。

Kelownaはとてもよく晴れていた。Kojo@Pentictonを訪れるのが当初の目的だったが、ちょうど最近Kelownaに二号店ができて、お世話になったおじさんがそっちにいるということでKojo@Kelownaでお昼ご飯にラーメンをいただく。社長の知り合いだってことでいろいろ気を使っていただいた。帰り際に駐車場で老夫婦がロードトリップのおすすめコース教えてくれた。そしてModel Xで少し楽しんでくれた。

KelownaのSuperchargerはタクシーサービスが目立つ。もうちょっと増えたら個人のオーナーが迷惑がりそう。

お宿をPentictonに取ってあったのでKojo@Pentictonも訪ねてSushi買ってお宿でお夕飯。お昼におまけで頂いた分などあって盛りだくさんでお腹いっぱいだ。Kelownaは都会だなあと感じた。あと、Kelowna-Penticton間は結構ある。結果論だがPenticton行かなくてもよかったんじゃないか…。途中のんびり湖でも眺める時間があったのならよかったんだろうが。

Day 07 - Penticton to Revelstoke Link to heading

Vernon. 前日に寄るつもりだったが時間がなくてスキップしていた。Lunch Mattersといういかした名前のお店でお昼を食べた。この二つのサラダで迷ってるんだが…と言ったら、こっちはとても大きいからもう一個のにしときなと言われたんだが、出てきたのもやっぱり大きかった。

Okanagan Spirits Craft Distillery. 入った途端甘酒の匂いがぷんぷんする。いろいろ展示されているものをふんふん見ていたら、オンタリオから来てるらしいご夫婦がいろいろ説明を受けて周っているところに混ぜてもらった。ウイスキー目的で来たのだが、聞くと、ジンやウォッカを原酒から作っているのはカナダでは極めて珍しいらしい。へー。

Last Spike. 15年前に激安バスツアーでここに来たときの写真が残っている。おそらく当時はトイレ休憩的な感じでさらっと立ち寄ったのだろう。この度はちゃんとゆっくり展示品を読んで周ることができた。この大きな大陸を鉄道でつなぐなんて、すごいな。

Revelstoke. Visitor Centreの人に教えてもらったお散歩エリアをお散歩。水辺沿い。きれいだ。

夕食は全くいつぶりだろうというマクドナルド。まずい想像をしていたが普通に美味しい。

Day 08 - Revelstoke to Canmore Link to heading

この日からアルバータ州。ロッキー山脈というがちな山岳地帯に入る。ルール的には買ったときから履いているMud and Snowのタイヤでよいらしい。車も、ネットや人の話を聞いた感じでは一応AWDだから大丈夫だろうという印象。とはいえ雪道など難しい状況に出くわしたらさっさと撤退する心の準備をした。

雨の中、Rogers Pass National Historic Siteにオープン直前に到着。Glacier National Parkのインフォメーションセンター的場所のよう。寒い。目の前に見える山のすぐ上の辺りに雪がかかっている。車でもうちょっと先のところに普通の人が行ける簡単なハイキングコースがあると教えてもらい、そこへ。ちょうどよいお散歩だった。滝はよい。

Golden Supercharger. 復路で感じることだが、結構カギとなる場所にある思う。ハイウェイを通り抜けるだけなら必要なさそうなのだが、カナディアンロッキーを観光するならここのロケーションをあてにしたい。充電中にお散歩したが、Visitor Information Centreはオフシーズンのためクローズしており、その先にあるはずだったGoogleお勧めのカフェは存在しないようだった。

Lake Louise. ど定番な観光スポットだけあって人が多い。ハイウェイで観光バスを見かけた気がしなかったので、一体どこにこんなにたくさんの人がいたのだ、という気持ち。ここには15年前にも来たことがある。そのときは湖の周りを少しだけ歩いてはいおしまいだったと思う。この度は小雪の舞う中展望台まで歩くなどして割とゆっくりできた。ああ、大人の余裕だ。

Continental Divide. 州の境(BC vs AB)、国立公園の境(Kootenay vs Banff)、そして川の流れ行く海の境(Pacific vs Atlantic)だそう。観光スポットだと思って行ったら、まるで誰もいなかった。裏にトレイル的な道があった。結構長いこと続いているようだった。

Banff. 国立公園内の町、らしい。シアトルでリスがうろちょろしているようなノリで鹿さんなどがウロウロしていたりする。町の端っこにとても大きな無料パーキングがあって大変便利だった。とても観光地だが、パーキングから中心部へ歩く途中に住宅地のようなエリアがある。自分が生まれ育った町がどんどん有名な観光地になっていくのはどういう気分なのだろうなあ。

Canmore. 国立公園の外の町、らしい。ここで行程で唯一二泊する。

Day 09 - Canmore Link to heading

お宿のご主人はどうやらプロのツアーガイドであった。前の晩到着早々、観光プランのアイディアを教えてくれた。結果、この日は近場で済ませ、翌日西へ向かう時に有名所を訪れることにした。

というわけでまずはゆっくりCanmore市内のHarvestというカフェで朝食。ちょうどよいスープだ。美味しかった。元気出た。

Lake Minnewanka. ちょうどよいハイキングだった。展望橋的なところの先のトレイルまでもっと歩きたかったが、「一人だし」とか「熊が」とかで心配は尽きず、やめておいた。

Canmoreに戻ってEclipse Coffeeというところでカフェラテ休憩。旅行でこういう時間の使い方をするのは年取った感じがする。自分以外のお客さんみんな仕事してる。コーディングしてる人もいる。ノマドかあ。

Grassi Lakes. しかし最後道間違ったよう。右の砂利道ではなく、左の舗装された道を行くのが正解であった。強風の中きれいな湖は見られたのでよかったけど、正しい方どんな感じだったんだろうね。

Canmore Brewing Companyというローカルのビール屋さん。お客さんは一グループのみ。さささとビール買って、コースターもらって、そしたらステッカーもいるかい?と言ってもらって、もちろんいただいて、退散。夜に早速一本飲んだが、うん、北米のクラフトビールという感じの味がする。

Canmoreは素敵なことろだ。旅の人がこんなことを言って全く勝手な話だが、Banffよりもローカルの生活を感じることができて落ち着くし、それでいて観光地だから観光客として過ごしやすい。そして、わざわざ湖を見に行くでもなく、普通に町を歩いていて偉大な山の風景がみえるというのが、ちょうどよい。

さあ、とうとう明日からお家に向かって走るぞ。

Day 10 - Canmore to Revelstoke Link to heading

オフシーズンとはいえ有名所を訪れるため夜明けとともに出発。さらに天気予報によるとこの日の夕方頃にはアルバータは大雪になるらしい。さっさと逃げよう。

Moraine Lake. 既にパーキングは七、八割ほど埋まっていた。うん、まあ、きれいだ。寒い。雪が降っている。

Bow Lake. 風雪の中パーキング的なところをスルーしてしまい一度Peyto Lakeまで行ってしまった。お宿の主人からの情報通り、Peyto Lakeはクローズしていた。スカッと晴れていたらもちろんきれいなのだろうが、風雪と霧の中の景色もクールで悪くない。しかし、ひゃあ、寒い寒い。

Takakkaw Falls. おー、大きな滝だ。

Emerald Lakeに着いたのはお昼ごろで、パーキングいっぱい。数分とどまってみたけど早々断念。こだわらないのも大人の余裕なのだ。来たければまた来よう。

ハイウェイに戻る途中にNatural Bridgeというところに立ち寄った。偶然残っている写真によると、15年前の激安バスツアーでもここに寄ったようだ。カナディアンロッキーの有名所の川や湖はいちいち水が青い。unrealな感じがするから、人々が必死にいい写真を撮ろうとがんばる気持ちは、まあ、想像はできる。

Day 11 - Revelstoke to Kamloops Link to heading

Tsutswecw (Roderick Haig-Brown) Provincial Park. 事前の情報通り、鮭の遡上が見られた。

Wells Gray Park. GoogleによるとKamloopsを通らずに行けるショートカットがあるようなのだが、Teslaのルート検索には出てこない。構わずGoogleの言うとおりに進んでみたら、途中で一般車立入禁止となった。おお、Teslaの勝利。

というわけでKamloops Supercharger経由で行ったが、なんと思っていたより巨大な公園なようで、電池&スケジュール的に無理。入り口に一番近いところにあるSpahats Fallsという滝だけ見て帰ってきた。とても立派な渓谷に落ちていく、とても立派な滝だった。この公園にはまた来たい。

夜はSushiでも食べるかー、と思って強風のKamloopsダウンタウンを歩いていたら、Pizza Piといういい名前のピザ屋さんがあったのでピザにした。

Day 12 - Kamloops to Redmond Link to heading

最終日。一日あたり三時間位の移動を目安にしていたが、この日だけは例外で五時間くらい。HopeやらAbbotsfordあたりでもう一泊という案もあったが、二日後に飛行機に乗る予定があったので、その前の日を丸一日開けるべくこんな日程にした。

BC-5でMeritt Supercharger. 道中は山道だったよう。道は車線多く快適だったが、途中気温低く21Fとかあったし、雪景色&路面凍結して砂撒かれてたところがあった。車すごく汚れた。

Hope Supercharger. そういえばOthello Tunnels行かなかった。またの機会だな。道はずっといい景色だった。木々。Hope Mountain Cafeというところで優しめの昼食。

入国はSumas. とても空いていて待ち時間はせいぜい五分ほど。I-5に乗るまでに小さい道を通った。GPSなかったらとても道に迷ったと思う。

“Scenic"なドライブでもしてみよう、と始めた旅だったが、フリーウェイ降りてお家に向う途中も木々が色づいていていい景色だった。いいところに住んでいるな。無事故で安全に帰ってこられて、ああよかった。